オープンゼミ①〜⑦まとめ

WS①までのプロセス

 

 

オープンゼミによって案を析出する議論の場を開く

母屋が竣工して住人が住み始めた北大路ハウスですが、第2期として離れ、RC造のガレージ・テラス、ファサード、前庭の改修プロジェクトを進めています。第1期とは異なり、平田研究室だけでなく、北大路ハウス住人、第1期でプロジェクトに多く関わってくれたコアメンバーと共に、案を析出する段階から議論の場を開いてきました。議論の中で出た一つ一つの言葉が集積していき、かたちとして表れていくことを目標としてスタディしてきました。

これまでの計7回のオープンゼミで、個性豊かな3案が出揃ったプロセスを紹介していきたいと思います。

 

 

 

 

 オープンゼミ① 2018年1月23日

北大路ハウス母屋オープンハウスからしばらく経ち、住人が決まり始めた頃、第1回オープンゼミが開催されました。今ある離れの問題点、これから考えていかなければならないこと、この場でやってみたいことをブレインストーミングすることで展開しこれからの課題を共有しました。街並みのこと、作っていくこと、地域との接点となる場であることなど、さまざまな観点からの議論が展開されました。

 

 

オープンゼミ② 2018年2月6日

 

第2回オープンゼミでは、前回のブレインストーミングをもとに各自で自由に案を考えて模型を作り、それをもとに議論をしました。案が発散されていく芽のようなものが出てきました。離れを利用した案のみでしたが、離れを壊す可能性も出てきたことがポイントといえます。

 

 

オープンゼミ③ 2018年2月27日

 

第3回オープンゼミでは、案が自由に発散されていき多様性を持っていく中で、平田晃久先生から4つの考えるべき条件が示されました。今後はこの4つのことをふまえ案が考えられていくこととなります。

また、これまでの案で共通して考えられる操作の方向性が浮かび上がりました。RCのテラスを残すのか、離れを残すのか、それとも全て壊して新築するのか、時間的に破壊していくのか、これら4つの操作をもとに案の方向性を固めるフェーズへと移っていきます。

 

 

オープンゼミ④ 2018年3月26日

 

 

第4回では、前回の4つの操作で案を分類し、案を持ってきました。壊す建築部分の度合いと庭の関係、テラスを用いた立体性など具体的な特徴を持った案が出てき始めました。

 

 

オープンゼミ⑤ 2018年4月10日

 

第5回では、4つの撤去に関する操作の分類から、案の特徴が共通項を持っていると考えられる形態の3案に分類されていきました。

地面レベルでのさまざまなアクティビティおおらかに許容する屋根を持つ「大きな屋根」案。RCを残して立体的に展開されるテラスを持つ「立体テラス」案。離れを残して現代的なものへと昇華させ地域へと開かれた場とする「現代的離れ」案。この3案はこの後のオープンゼミでさらに醸成され、ワークショップでも議論される案となります。

 

 

オープンゼミ⑥ 2018年4月23日

第6回では、これまでの議論を統合し生み出された3案の模型に対して、この場でできること、より改善できることを一人一人がピックアップして、それぞれを案へと盛り込んでいきました。一人一人の言葉が案を強化させるきっかけとなっていきます。

 

 

オープンゼミ⑦ 2018年5月7日

 

第7回では、前回の言葉をきっかけとして強化された3案に対して、形態だけでなく具体的なアクティビティも考えつつ、より改善できる点を議論しました。

 

 

ワークショップ①へ

これまでの議論の集積によって醸成された案に対して、より具体的にアクティビティを分類し、それぞれに豊かなシーンを描いていきます。

→北大路プロジェクト 離れ改修 WS①